第二の認知症「レビー小体型認知症を知っていますか?」

オレンジの朝

2012年06月26日 04:03


(紀伊国屋書店HPよりお借りしました)

講演会「レビー小体型認知症を知っていますか?」
参加してきました。
講師はこの病気の発見者でもある小阪憲司先生。
会場内では「レビー小体型認知症家族を支える会」
無料相談も行われていました。

3大認知症は何かご存じですか?

以前は、1.アルツハイマー型認知症
      2.脳血管性認知症 
      3.レビー小体型認知症

の順番でした。現在は順番が逆転しているそうです。

      1.アルツハイマー型認知症  50%
      2.レビー小体型認知症     20%
      3.脳血管性認知症       15%
      4.その他             15%

レビー小体型認知症は推計で64万人!
その患者数にも驚きですが、これだけ多いのに私たちは
この病気についてどれだけ知っているでしょうか。

小阪先生は初診時に最低2時間はかけるそうです!
過去の受診歴や服薬の情報など、事細かなものも見逃さない
という姿勢を感じます。

なぜか?それは誤診も決して少なくないからです。
初期症状は「幻視・妄想・うつ」です。大きな寝言も特徴です。
もの忘れは後から出てくるので、診断を見誤ることも多いそうです。
また、パーキンソン病とは兄弟のような関係です。
(治療法はかなり違うとか・・・)
後半、日頃、診察を受けている患者さんやご家族が3組
お話くださいました。

正しい治療で症状がかなり回復した79歳の男性。
少し残る幻視も、いまはカラクリだとわかるそうです。

難病から病気が移行した若年性レビー小体型認知症の
男性は63歳。
テレビでお見かけしたことがあります。
講演活動もされています
「自分たちのことを知って役立てて欲しい」
プラスの変化を仲間とシェアしていこうという、前向きな姿勢。
介護3年生という奥さまのケア方法もご披露くださいました。

最後は80歳の女性。お怪我をされて代わりにと息子さんが登壇。
昨年は家族でトルコ旅行をされるまで、病状が安定されたそうです。
その息子さんは「ハートリング運動」というNPOをつくる準備中です。
これは認知症の本人を尊重した周囲の対応。理解と思いやりの
輪をつくる運動として、企業にも提案していくそうです。

これまでは認知症という病気も、ご家族の苦悩もなかなか表面化
してきませんでした。
大変な状況にいても、自分たちの経験を活かそう!広げようという
まさにハートフルな活動が増えてきています。
なんだかとても励まされました。

私たちはそれをアンテナをたててキャッチしていきましょう!
そして「自分たちもなるかもしれない」「大事な人が・・・」という想定も
けっして大げさではありません。
事前に病気の予測をたててみることも必要な時代になりました。
もう一度おさらいしますね。

認知症の人はどんどん増えています。
全国的に専門医は少ないのです。
誤診もされやすいのです。

その状況を声をあげている本人やご家族に甘んじずに
本気で社会はこの状況をどうするのかを、私たち自身が問い、
考え、何か答えを出していかなければならない。
そう思う一夜でした。


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